28 心肺機能停止傷病者へのアドレナリン投与時の変化について、心拍再開が期待できるのはどれか。1つ選べ。
1 体温が低下する。
2 心室細動で振幅が大きくなる。
3 呼気二酸化炭素分圧が減少する。
4 PEAでQRS波形の幅が広くなる。
5 PEAでQRS波形の数が減少する。
解答 2 11版P.479
【オリジナル解説】
正解は 2 心室細動で振幅が大きくなる。 です。
救急救命士が行うアドレナリン投与の目的は、強力なα受容体刺激作用による末梢血管収縮です。これにより、大動脈圧を上昇させ、心臓への血流(冠灌流圧)を増やすことで心拍再開を目指します。
各選択肢の解説
1 体温が低下する。
誤り。アドレナリン投与そのもので体温が低下することはありません。
2 心室細動で振幅が大きくなる。(正解)
正しい。アドレナリンによって冠血流が増加すると、心筋の酸素状態が改善され、細かく弱かった心室細動(微細なVF)の振幅が大きく、粗い波形(粗大なVF)に変化します。この状態は電気的除細動が成功しやすい兆候であり、心拍再開(ROSC)への期待が高まります。
3 呼気二酸化炭素分圧($EtCO_2$)が減少する。
誤り。心拍再開が近づくと、全身の血流が改善して肺へ運ばれる二酸化炭素が増えるため、$EtCO_2$は上昇します。急激な上昇は心拍再開のサインとして非常に重要です。
4 PEAでQRS波形の幅が広くなる。
誤り。QRSの幅が広くなる(ワイドQRS)のは、心筋の伝導障害や重篤な酸血症、低酸素状態の悪化を示唆する悪化の兆候です。
5 PEAでQRS波形の数が減少する。
誤り。波形の数(心拍数)の減少は、心停止へ向かう過程(心静止への移行)であり、心拍再開を期待できる変化ではありません。
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