2026年1月4日日曜日

第48回A問題 問33 JCSにおける100、200、300の違いは、GCSではどの要素の違いに相当するか。

 第48回救急救命士国家試験A問題はこちら

33 JCSにおける100、200、300の違いは、GCSではどの要素の違いに相当するか。1つ選べ。

1 E

2 V

3 M

4 EとM

5 VとM


解答 3 11版P.310



【オリジナル解説】


正解は 3 M(Motor response:運動反応) です。

JCS(Japan Coma Scale)の3桁(300、200、100)は、すべて**「刺激をしても覚醒しない状態」を指します。この3つの区別は、痛み刺激に対する反応の仕方の違いによって決まるため、GCS(Glasgow Coma Scale)の要素ではM(運動反応)**に相当します。


JCS 3桁の分類とGCS(M)の対応

JCSの定義と、それに対応するGCSの運動反応(M)を整理すると以下のようになります。

JCS(3桁)定義GCSのM(運動反応)の目安
300痛み刺激に対して全く反応しないM1(全く反応なし)
200痛み刺激に対して手足を動かす、顔をしかめる(除脳硬直・除皮質硬直を含む)M2〜M4(異常伸展、異常屈曲、逃避)
100痛み刺激に対して払いのけるような動作をするM5(痛み刺激の部位がわかる)

なぜ他の要素ではないのか

  • 1 E(Eye opening):

    JCSの3桁は「覚醒していない(目を開けない)」ことが前提なので、E(開眼)に変化はありません(GCSではE1)。

  • 2 V(Verbal response):

    覚醒していないため、発声や意味のある発言(V)も基本的には期待できません。

  • 4・5:

    JCSの100、200、300の判別基準は純粋に「運動(痛みへの反応)」のみであるため、VやEの要素は含まれません。

救急現場でのポイント

救急現場では、JCSの100・200・300の判定において**「痛み刺激に対する反応の質」**を正確に見極めることが重要です。

  • JCS 100:刺激部位を特定できているか(払いのけるか)。

  • JCS 200:刺激部位はわからないが、体の一部が動くか。

  • JCS 300:深昏睡。全く反応がないか。

この判別は、脳幹機能の維持や脳ヘルニアの進行を評価する上で極めて重要な指標となります。

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プロフィール

  某政令指定都市 指導救命士 指導係長を経て救命士王となる。