34 呼びかけても反応がない傷病者の心停止の判断について正しいのはどれか。1つ選べ。
1 気道を確保してから呼吸を確認する。
2 死戦期呼吸は自発呼吸ありと判断する。
3 10秒以上かけて脈拍の有無を確認する。
4 成人では橈骨動脈における脈拍の有無を確認する。
5 脈拍の有無に確信が持てなければ心停止と判断する。
解答 5 11版P.419
【オリジナル解説】
正解は 5 脈拍の有無に確信が持てなければ心停止と判断する。 です。
心停止の判断を迅速に行い、胸骨圧迫の開始を遅らせないためのガイドライン(JRC蘇生ガイドライン2020等)に基づいた問題です。
各選択肢の解説
1 気道を確保してから呼吸を確認する。 誤り。現在の蘇生ガイドラインでは、気道確保(頭部後屈顎先挙上法など)を行う前の自然な状態で**「普段どおりの呼吸」**があるかを確認します。
2 死戦期呼吸は自発呼吸ありと判断する。 誤り。しゃくりあげるような「死戦期呼吸」は心停止直後に見られる異常な呼吸であり、**「呼吸なし(心停止)」**と判断して直ちに胸骨圧迫を開始する必要があります。
3 10秒以上かけて脈拍の有無を確認する。 誤り。脈拍や呼吸の確認は**「10秒以内」**で行います。10秒以上かけると胸骨圧迫の開始が遅れ、救命率が低下するためです。
4 成人では橈骨動脈における脈拍の有無を確認する。 誤り。医療従事者が脈拍を確認する場合、成人では頸動脈(乳児では上腕動脈)で行います。手首の橈骨動脈は低血圧時に触れにくく、判断を誤るリスクがあるためです。
5 脈拍の有無に確信が持てなければ心停止と判断する。(正解) 正しい。脈拍があるかどうか迷う(確信が持てない)時間は、脳への血流が途絶えている時間かもしれません。「迷ったら心停止とみなして胸骨圧迫を開始する」のが、現在の蘇生の原則です。
救急現場でのポイント
救急救命士として現場に到着した際、まずは「反応の確認」に続き、以下の2点を同時に10秒以内で確認します。
呼吸の観察(胸腹部の動きがあるか、死戦期呼吸ではないか)
脈拍の触知(頸動脈で拍動があるか)
少しでも「脈がないかもしれない」「呼吸が変だ」と感じたら、躊躇なく胸骨圧迫を開始し、メディカルコントロール下での特定行為(アドレナリン投与や気道確保)へと繋げていくスピード感が重要です。
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