37 救急救命士による乳児の蘇生について正しいのはどれか。1つ選べ。
1 脈の確認は頸動脈で行う。
2 胸壁の1/2沈む深さまで圧迫する。
3 蘇生時は頭部の下にタオルを入れる。
4 脈が60/分未満となったらまず気道確保と人工呼吸とを行う。
5 救助者が2名以上の際は胸骨圧迫と人工呼吸は30対1で行う。
解答 4 11版P.423
【オリジナル解説】
正解は 4 脈が60/分未満となったらまず気道確保と人工呼吸とを行う。 です。
乳児(1歳未満)の蘇生は、成人と比較して「呼吸原性(酸欠が原因)」の心停止が多いことを考慮した手順になっています。
各選択肢の解説
1 脈の確認は頸動脈で行う。 誤り。乳児は首が短く太いため、頸動脈は触知しにくいです。脈の確認は上腕動脈(または大腿動脈)で行うのが原則です。
2 胸壁の1/2沈む深さまで圧迫する。 誤り。圧迫の深さは、胸の厚さの約1/3(乳児なら約4cm、小児なら約5cm)です。
3 蘇生時は頭部の下にタオルを入れる。 誤り。乳児は後頭部が大きく、仰向けに寝かせると自然に頭が前屈して気道が塞がりやすくなります。そのため、頭の下ではなく**肩の下にタオルなどを敷く(肩枕)**ことで、気道を確保しやすい「スニッフィング・ポジション」を作ります。
4 脈が60/分未満となったらまず気道確保と人工呼吸とを行う。(正解) 正しい。乳児で心拍数が60回/分未満、かつ循環不全のサインがある場合は、呼吸不全による低酸素が原因であることが多いため、まずは**「気道確保と人工呼吸」**を優先し、改善が見られなければ胸骨圧迫を開始します。
5 救助者が2名以上の際は胸骨圧迫と人工呼吸は30対1で行う。 誤り。救助者が2名以上の専門職(救急隊員など)による小児・乳児の蘇生では、15:2の比率で行います。なお、救助者が1名の場合は30:2です。
救命士試験のポイント:乳児の圧迫方法
救急隊(2名以上)が乳児に対して行う胸骨圧迫の手技も頻出です。
2本指法(1名救助の場合)
胸郭包み込み両母指圧迫法(2名以上の医療従事者の場合:こちらの方がより効率的に圧迫できます)
現場では、乳児の小さな体に合わせた資器材の選択と、解剖学的な特徴(後頭部の大きさや胸郭の柔軟性)を理解した手技が求められますね。
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