19 上気道閉塞の原因となるのはどれか。1つ選べ。
1 自然気胸
2 気管支喘息
3 急性喉頭蓋炎
4 肺血栓塞栓症
5 過換気症候群
解答 3
【AIによる解説】
第19問は、上気道閉塞の原因疾患に関する問題です。解剖学的な「空気の通り道(気道)」のどこに障害が起きているかを正確に分類する能力が問われています。
解説:上気道と下気道の区分
正解は3(急性喉頭蓋炎)です。
気道は、喉頭(のど仏付近)を境にして、それより上を「上気道」、下を「下気道」と呼びます。
3 急性喉頭蓋炎:
喉頭蓋(飲み込む時に気管に蓋をする部分)が細菌感染などで急激に腫れ上がる疾患です。腫れた喉頭蓋が気管の入り口を塞いでしまうため、致死的な上気道閉塞の原因となります。
救急現場では「吸気時の喘鳴(ストライダー)」、激しい喉の痛み、流涎(よだれ)などが特徴的なサインです。
他の選択肢の病態(下気道や肺の疾患)
1 自然気胸:
肺に穴が開き、漏れた空気で肺が潰れる疾患です。気道の閉塞ではなく、肺そのものの拡張不全です。
2 気管支喘息:
気管支(下気道)の平滑筋が収縮し、粘膜が腫れることで空気の通り道が狭くなる疾患です。「下気道」の閉塞性障害に分類されます。
4 肺血栓塞栓症:
肺の血管に血栓が詰まる疾患です。空気の通り道(気道)ではなく、血流(肺循環)の障害です。
5 過換気症候群:
精神的な要因などで呼吸が速くなる状態で、気道の器質的な閉塞はありません。
救急救命士としての臨床的視点:上気道閉塞の緊急性
上気道閉塞は、数分以内に窒息死に至る可能性があるため、救急現場で最も警戒すべき病態の一つです。
「音」による判別:
上気道閉塞(ストライダー): 息を吸う時に「ヒューヒュー」「オウオウ」という高い音がします。
下気道閉塞(ウィーズ): 息を吐く時に「ギューギュー」「ゼーゼー」という音がします(喘息など)。
急性喉頭蓋炎の禁忌:
急性喉頭蓋炎が疑われる傷病者に対し、不用意に口の中を覗いたり、喉を刺激したりすると、反射的に喉頭が完全に閉じてしまう(喉頭痙攣)リスクがあります。刺激を避け、最も呼吸が楽な姿勢(前かがみで座る姿勢など)を維持させて急いで搬送します。
高度な気道確保の判断:
上気道が物理的に塞がっている場合、通常のBVM(バッグバルブマスク)換気が困難になります。救急救命士は、異物除去や、必要に応じて医師の指示による高度な気道確保を検討しますが、急性喉頭蓋炎の場合は挿管自体が非常に困難なケースが多いことを予見しておく必要があります。
まとめ:
「上気道閉塞は『のど(喉頭)』より上のトラブル。急性喉頭蓋炎や異物、舌根沈下などが代表例」と整理しておきましょう。
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