24 喫煙習慣が発症に深く関連すると考えられているのはどれか。1つ選べ。
1 胸膜炎
2 肺気腫
3 自然気胸
4 急性喉頭蓋炎
5 肺血栓塞栓症
解答 2
【AIによる解説】
第24問は、喫煙と呼吸器疾患の関連性に関する問題です。特に生活習慣が直接的な原因となる「予防可能な疾患」への理解が問われています。
解説:喫煙と慢性閉塞性肺疾患(COPD)
正解は2(肺気腫)です。
2 肺気腫:
肺気腫は、長年の喫煙などによって肺胞(酸素と二酸化炭素を交換する小さな袋)が破壊され、弾力性が失われて肺が膨張したままになる病態です。
喫煙が最大の原因であり、慢性気管支炎とともにCOPD(慢性閉塞性肺疾患)と総称されます。患者の多くは長期の喫煙歴があり、「タバコ病」とも呼ばれるほど関連が深いです。
他の選択肢の病態と主な要因
1 胸膜炎:
肺を包む膜(胸膜)の炎症です。原因の多くは細菌感染(肺炎に伴うもの)や結核、癌の転移などであり、喫煙が直接的な発症機序となることは稀です。
3 自然気胸:
肺の一部が破れて空気が漏れる疾患です。「背が高く痩せ型の若い男性」に多く、肺胞の一部が袋状になった「ブラ」の破裂が原因です。喫煙によりリスクは高まりますが、発症の根底にあるのは体型や体質的な要因が強いです。
4 急性喉頭蓋炎:
細菌(インフルエンザ菌b型など)による感染症です。喫煙習慣よりも、免疫状態や感染機会が発症に関連します。
5 肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群):
下肢の静脈などにできた血栓が肺の血管に詰まる疾患です。主な要因は「長期間の不動状態(脱水)」「手術後の安静」「経口避妊薬の服用」などです。
救急救命士としての臨床的視点:COPD傷病者への対応
救急現場で肺気腫(COPD)の既往がある傷病者に接する際は、以下の点に注意が必要です。
「ビール樽状」の胸郭:
肺が膨らんだままになるため、胸が前後方向に厚くなる特徴的な外見(樽状胸)を呈することがあります。
口すぼめ呼吸:
気道が潰れないように、唇をすぼめてゆっくり息を吐く動作が見られます。
高濃度酸素投与のリスク(CO2ナルコーシス):
COPDの傷病者は慢性的に二酸化炭素($CO_2$)が溜まっており、脳が「$CO_2$ 濃度」ではなく「低酸素」を刺激にして呼吸をしています。ここに高濃度の酸素を不用意に投与すると、脳が「酸素は十分ある」と判断して呼吸を止めてしまい、昏睡に陥る危険があります。
救急現場では酸素投与が必要ですが、$SpO_2$ 88〜92%程度を目安に、過剰な投与を避ける慎重な管理が求められます。
まとめ:
「タバコ = 肺胞が壊れる肺気腫(COPD)」という図式をしっかり押さえておきましょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿