74 喘息発作の重症度で、「苦しくて横になれないが、かろうじて歩ける状態」はどれか。1つ選べ。
1 軽度
2 中等度
3 高度
4 重篤
5 瀕死
解答 2
【AIにょる解説】
第74問「気管支喘息発作の重症度分類」について、臨床症状に基づいた判定基準を詳しく解説します。
簡易解説
正解は2です。
気管支喘息の発作強度は、身体活動の制限や呼吸状態によって「小発作(軽症)」「中発作(中等症)」「大発作(重症)」「重篤」の4段階(ガイドラインによる)に分類されます。「苦しくて横になれない(起坐呼吸)」が出現し始める一方で、「かろうじて歩ける」という身体能力が維持されている状態は、中等度(中発作)の典型的な指標です。
詳細解説
救急現場において、喘息患者が「どの程度危ないのか」を瞬時に判断することは、酸素投与の開始や搬送速度を決定する上で極めて重要です。
1. 正解の根拠:中等度(中発作)の臨床像
喘息発作が進行すると、仰向けに寝ると横隔膜が上がり、呼吸がさらに苦しくなるため、座った姿勢で呼吸をしようとする「起坐呼吸(きざこきゅう)」が見られるようになります。
動作の限界: 中等度では、歩行や会話に支障が出始めますが、まだ動作が不可能なレベルではありません。
呼吸音: 呼気時(吐く時)にはっきりと喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒュー)が聞こえます。
2. 他の重症度との比較(判定のポイント)
| 重症度(発作強度) | 身体活動・姿勢の目安 | 喘鳴・呼吸状態 |
| 1. 軽度(小発作) | 歩行や会話は普通にできる。横になれる。 | 呼気時に少し音がする程度。 |
| 2. 中等度(中発作) | 苦しくて横になれない(起坐呼吸)。 かろうじて歩ける。 | はっきりした喘鳴。陥没呼吸が少し見られる。 |
| 3. 高度(大発作) | 歩くことができない。 短い単語しか話せない。 | 著明な喘鳴。呼吸副筋の使用(肩呼吸)。 |
| 4. 重篤 | 意識が朦朧とする。呼吸音が消失する。 | サイレントチェスト(胸が静かになる)。 |
3. 「重篤(サイレントチェスト)」の罠
最も警戒すべきは、呼吸困難が極限に達した「重篤」な状態です。
気道が狭まりすぎて空気の出入りがほとんどなくなると、あんなに聞こえていた「ゼーゼー」という音が逆に聞こえなくなります。これをサイレントチェストと呼びます。
「音がしなくなったから良くなった」と誤診すると、そのまま呼吸停止・心停止(死戦期)に至るため、救急救命士にとって最大のレッドフラッグとなります。
4. 救急救命士としての現場マネジメント
喘息発作の傷病者に接触した際は、以下のステップで評価します。
姿勢を確認: 臥位が可能か、起坐呼吸か。
会話を確認: 文章で話せるか、単語だけか(一語発語:Single word speechは高度以上のサイン)。
意識と$SpO_2$を確認: 90%を下回る、あるいは不穏(あばれる)が見られる場合は高度〜重篤と判断。
処置: 起坐位を維持したまま、高濃度酸素を投与し、速やかに搬送します。
このように、「横になれるか」「歩けるか」「話せるか」という3つのポイントを押さえるだけで、喘息の重症度は迅速かつ正確に評価できるようになります。
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