79 頭痛、悪心および嘔吐を特徴とする眼の疾患はどれか。1つ選べ。
1 視神経炎
2 網膜剥離
3 急性緑内障発作
4 流行性角結膜炎
5 網膜中心動脈閉塞症
解答 3
【AIによる解説】
第79問の急性緑内障発作に関する解説です。この疾患は、救急現場において脳外科疾患や消化器疾患と非常に間違われやすいため、その特徴を正確に把握しておくことが重要です。
解説:急性緑内障発作の病態と症状
正解は3です。
急性緑内障発作は、眼球内の液体(房水)の出口が急激に塞がることで、眼圧が異常に上昇する病態です。この急激な圧力の変化が周囲の神経を強く刺激するため、以下のような特徴的な症状が現れます。
全身症状(頭痛・悪心・嘔吐):
眼圧の上昇は迷走神経を介して反射を引き起こすため、激しい頭痛や吐き気・嘔吐を伴います。傷病者が「頭が痛くて吐き気がする」と訴える場合、つい脳出血などを疑ってしまいますが、眼に原因がある可能性を常に忘れてはいけません。
視覚異常:
急激な視力低下や、霧がかかったように見える「霧視(むし)」、光の周りに虹のような輪が見える「虹視症(こうししょう)」が認められます。
身体所見:
患側の結膜充血(目が真っ赤になる)、瞳孔の中等度散大、および対光反射の消失が典型的です。また、眼球をまぶたの上から触れると、パンパンに張って「石のように硬い」のが特徴です。
他の選択肢との鑑別ポイント
1 視神経炎:
視力低下や眼球運動時の痛み(目を動かすと痛い)が主症状です。激しい頭痛や嘔吐を伴うことは通常ありません。
2 網膜剥離:
視野の一部が欠けたり、ゴミのようなものが見える(飛蚊症)のが特徴ですが、痛みや嘔吐は伴いません。
4 流行性角結膜炎(はやり目):
ウイルス感染による強い充血や目やに、ゴロゴロした痛みが主で、全身症状は伴いません。
5 網膜中心動脈閉塞症:
網膜の血管が詰まることで、「痛みのない」急激な視力消失が起こります。これも緊急性は高いですが、嘔吐などの症状は出ません。
救急現場での視点
「頭痛と嘔吐」を訴える傷病者に対し、もし片方の目が充血していたり、眼球が異常に硬かったりした場合は、この急性緑内障発作を強く疑います。一刻も早く眼圧を下げる処置をしないと失明の危険があるため、眼科の専門的治療が可能な医療機関への選定・搬送が求められます。
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