32 外傷傷病者に対する現場活動において初期評価で観察するのはどれか。1つ選べ。
1 四肢麻痺
2 頸静脈怒張
3 呼吸音左右差
4 頸部の皮下気腫
5 皮膚の蒼白・湿潤
解答 5 11版P.239
【オリジナル解説】
正解は 5 皮膚の蒼白・湿潤 です。
外傷における「初期評価」は、**「今すぐ死に至る原因(生命の危機)」**を15秒〜60秒程度で迅速に特定するためのステップです。JATECやJPTECのプロトコルに基づいた判断が求められます。
各選択肢の解説
1 四肢麻痺 「全身観察(二次評価)」の段階で詳しく評価します。初期評価(意識:D)では、GCS(またはJCS)や瞳孔不同の有無など、中枢神経系の大きな異常を優先します。
2 頸静脈怒張
3 呼吸音左右差
4 頸部の皮下気腫 これら2〜4はすべて、初期評価に続く**「全身観察」**の段階で、頸部や胸部を詳しく診察(視診・聴診・触診)して確認する項目です。
5 皮膚の蒼白・湿潤(正解) 初期評価の「循環(C:Circulation)」のステップで行います。橈骨動脈の触知と同時に、皮膚の冷感・蒼白・湿潤(冷汗)を確認することで、ショック状態の有無を瞬時に判断します。
初期評価の構成(ABCDEプロトコル)
救急救命士として、どのタイミングで何を診るかを整理しましょう。
A(Airway:気道):発声、気道閉塞の有無。
B(Breathing:呼吸):呼吸数、呼吸の深さ、努力呼吸の有無。
C(Circulation:循環):橈骨動脈の触知、皮膚の状況(蒼白・湿潤など)、外出血。
D(Dysfunction of CNS:意識):意識レベル(GCS/JCS)、瞳孔。
E(Exposure & Environment:露出と保温):大きな外傷の有無、低体温防止。
現場活動のポイント
初期評価で「皮膚が蒼白で冷たく湿っている」と感じたら、その時点で「ショック」と判断し、直ちにロード・アンド・ゴー(迅速な搬送)を考慮する重要なフラグとなります。2〜4のような詳細な解剖学的異常(緊張性気胸を示唆する所見など)は、その直後の全身観察で見極めていく流れになります。
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