2026年1月4日日曜日

第48回A問題 問39 脈が不整の成人傷病者でも脈拍数を正しく測定できるのはどれか。

第48回救急救命士国家試験A問題はこちら

39 脈が不整の成人傷病者でも脈拍数を正しく測定できるのはどれか。1つ選べ。

1 聴診器

2 12誘導心電図

3 カプノメータ

4 心電図モニター

5 パルスオキシメータ


解答 5 11版P.335



【オリジナル解説】


正解は 5 パルスオキシメータ です。

なぜ「5」が正解なのか

この問題の核心は、**「心臓の電気的な動き(心拍数)」「実際に末梢まで届いた血流の波(脈拍数)」**を区別できているかという点にあります。

  • パルスオキシメータ(PR:Pulse Rate) 指先の毛細血管における容積変化を光学的に捉えます。不整脈(期外収縮など)によって心臓が空打ちし、末梢まで血液が送られなかった場合、パルスオキシメータはその波を感知しません。つまり、**「実際に末梢に届いた有効な拍動数(=脈拍数)」**を正確にカウントできるのはパルスオキシメータです。


他の選択肢が「脈拍数」の測定として不適切な理由

  • 1 聴診器 心音を聴いて数えるのは「心臓が動いた回数(心拍数)」です。不整脈で脈欠損がある場合、心音は聞こえても手首の脈は打っていないことがあるため、**「脈拍数」**の測定としては不正確になります。

  • 2・4 心電図(12誘導・モニター) これらは心筋の電気的活動(R波)をカウントします。聴診器と同様に、電気的には動いていても実際に血液が送り出されていない(脈になっていない)場合もカウントしてしまうため、表示される数値(HR)は**「心拍数」**であり、「脈拍数」とは一致しないことがあります。

  • 3 カプノメータ 呼気中の二酸化炭素濃度を測定する機器であり、脈拍を測定する機能はありません。

まとめ:現場での視点

不整脈がある傷病者では、以下の現象が起こります。

心電図モニターの数値(心拍数) > パルスオキシメータの数値(脈拍数)

この差を脈欠損と呼びます。「脈拍数」を問われた場合は、末梢の血流を物理的に検知しているパルスオキシメータ(または指での触知)が正解となります。

試験勉強、大変かと思いますが、こうした用語の定義の細かな違いが合否を分けるポイントになりますね。頑張ってください!

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プロフィール

  某政令指定都市 指導救命士 指導係長を経て救命士王となる。