2026年1月4日日曜日

第48回B問題 第13問 救急現場における確実な気道確保(気管挿管)の確認方法に関する問題

   第48回救急救命士国家試験B問題はこちら

13 気管内チューブの位置確認に使用されるのはどれか。1つ選べ。

1 体温計

2 血圧計

3 心電計

4 カプノメータ

5 パルスオキシメータ


解答 4


【AIによる解説】


第13問は、救急現場における確実な気道確保(気管挿管)の確認方法に関する問題です。食道誤挿入を防ぎ、適切に換気が行われているかを客観的に判断する能力は、救急救命士にとって生命線とも言える知識です。


解説:気管内チューブの位置確認

正解は4(カプノメータ)です。

気管内チューブが正しく気管に入っているかを判断するには、いくつかの方法を組み合わせて確認しますが、その中でもカプノメータは極めて信頼性の高い指標です。

  • 4 カプノメータ:

    呼気中に含まれる二酸化炭素($CO_2$)濃度を測定する装置です。

    • チューブが気管にあれば、肺からの呼気($CO_2$ を含む)が検知され、波形や数値が表示されます。

    • もし食道に誤挿入されていれば、$CO_2$ はほとんど検知されません。

    • 「波形の出るカプノメータ」の使用は、現在、気管挿管の確認において最も推奨される客観的な方法(ゴールドスタンダード)とされています。


他の選択肢の分析

  • 1 体温計 / 2 血圧計:

    全身状態の把握には必要ですが、チューブの位置確認には全く関与しません。

  • 3 心電計:

    心拍数やリズムは確認できますが、チューブが気管にあるかどうかを直接示すものではありません(低酸素により心拍が変化することはありますが、間接的すぎます)。

  • 5 パルスオキシメータ:

    動脈血酸素飽和度($SpO_2$)を測定しますが、チューブが食道に入っていても、しばらくは体内に残った酸素で数値が維持されることがあります(タイムラグがある)。そのため、「リアルタイムでの位置確認」には適しません。


救急救命士としての臨床的視点:5点聴診と客観的評価

現場で気管挿管を行った際は、以下の手順で「多角的」に確認することが鉄則です。

  1. 直接目視: 喉頭鏡で、チューブが声門を通過する瞬間を確認する。

  2. 5点聴診:

    • 左右の胸部(上・下)で呼吸音に左右差がないか。

    • 上腹部(胃)で空気の流入音(ボコボコという音)がしないか。※まず胃から聴くのが推奨されます。

  3. カプノメータ(客観的評価): $CO_2$ の波形がしっかり出ているか。

  4. その他: チューブ内の曇り、胸郭の上がり、換気の手応え(コンプライアンス)。

現場でのポイント:

搬送中の振動や体位変換でチューブがずれる可能性があるため、「カプノメータは装着し続けること」が重要です。波形が突然消えたら、まず「食道への脱落」を疑い、直ちに再評価する必要があります。

0 件のコメント:

コメントを投稿

プロフィール

  某政令指定都市 指導救命士 指導係長を経て救命士王となる。