14 心電図伝送によって治療までの時間短縮が最も期待できるのはどれか。1つ選べ。
1 気管支喘息
2 急性心筋梗塞
3 肺血栓塞栓症
4 急性大動脈解離
5 心タンポナーデ
解答 2
【AIによる解説】
第14問は、救急現場における心電図伝送(テレメトリー)の効果に関する問題です。どの疾患に対してプレホスピタルでの情報共有が最も予後を改善するかを問うています。
解説:心電図伝送と急性心筋梗塞
正解は2(急性心筋梗塞)です。
2 急性心筋梗塞:
急性心筋梗塞(特にST上昇型:STEMI)の治療において最も重要なのは、「Time is Muscle(時間は筋肉)」と言われるように、発症から血管を再開通させる(PCI:経皮的冠動脈インターベンション)までの時間を1分1秒でも短縮することです。
現場の救急車内から病院へ12誘導心電図を伝送することで、医師は搬送中に診断を下し、患者が病院に到着する前にカテーテル室のスタッフを招集し、準備を完了させることができます。
これにより、病院到着から治療開始までの時間(Door-to-Balloon time)が劇的に短縮されるため、最も大きな効果が期待できます。
他の選択肢の分析
1 気管支喘息:
心電図よりも、バイタルサインや呼吸音の情報のほうが重要です。心電図が治療開始までの時間を大きく左右することはありません。
3 肺血栓塞栓症 / 4 急性大動脈解離 / 5 心タンポナーデ:
これらも極めて緊急性の高い疾患ですが、確定診断には心電図よりもCT検査や超音波検査(エコー)が決定的な役割を果たします。心電図伝送のみで直ちに最終治療(手術や血栓溶解など)の全準備を完了させるのは難しいため、2ほどの時間短縮効果は得にくいのが現状です。
救急救命士としての臨床的視点:12誘導心電図の重要性
救急現場において、胸痛を訴える傷病者に対して12誘導心電図を測定し、伝送することには以下のメリットがあります。
搬送先の選定:
心電図で心筋梗塞が明らかな場合、カテーテル治療が24時間可能な「専門病院」を最初から選定することができます。
バイパス(直入):
病院によっては、救急外来を通さずに直接カテーテル室へ搬送する運用が可能になります。
心停止への備え:
重症な波形を確認しておくことで、搬送中に致死的な不整脈(心室細動など)が起きるリスクを予見し、除細動器の準備を整えておくことができます。
まとめ:
「心電図伝送 = 心筋梗塞のPCIまでの時間短縮」という関係性は、救急医療システム(メディカルコントロール)における基本中の基本です。
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