16 救急隊員による成人の一次救命処置について適切なのはどれか。1つ選べ。
1 脈拍の有無は頸動脈で確認する。
2 心停止の判断に10秒以上かける。
3 人工呼吸から心肺蘇生を開始する。
4 電気ショック直後に脈拍を確認する。
5 胸骨圧迫中にパルスオキシメータを観察する。
解答 1
【AIによる解説】
第16問は、成人の一次救命処置(BLS)における手順と判断のポイントを問う問題です。救急救命士や救急隊員(プロの救助者)としての評価基準を正確に理解しているかが重要です。
解説:救急隊員によるBLS
正解は1(脈拍の有無は頸動脈で確認する)です。
1 脈拍の有無は頸動脈で確認する:
市民救助者は「反応の確認」と「普段通りの呼吸の有無」だけで心停止を判断しますが、救急隊員などの医療従事者は、それに加えて脈拍の確認を行います。成人の場合、最も確実で触知しやすい頸動脈を5秒以上10秒以内で確認します。
他の選択肢の分析(誤っている点)
2 心停止の判断に10秒以上かける(誤):
脈拍の確認や呼吸の観察を含め、判断にかける時間は「10秒以内」です。10秒以上迷う場合は、心停止とみなして直ちに胸骨圧迫を開始しなければなりません。
3 人工呼吸から心肺蘇生を開始する(誤):
現在のガイドラインでは、胸骨圧迫の遅れを防ぐため、「胸骨圧迫から開始する(C-A-Bの手順)」のが原則です(溺水や呼吸原性心停止が明らかな場合を除く)。
4 電気ショック直後に脈拍を確認する(誤):
電気ショックを行った後は、心リズムや脈拍の確認をせず、直ちに胸骨圧迫から心肺蘇生を再開します。心臓が動き出したとしても、直後は有効な循環が保てないことが多いためです。リズム確認は2分間のCPR後に行います。
5 胸骨圧迫中にパルスオキシメータを観察する(誤):
胸骨圧迫中は身体が激しく揺れるため、パルスオキシメータ($SpO_2$)の波形や数値は正しく表示されません。CPR中の循環評価の指標としては不適切です。
救急救命士としての臨床的視点:中断の最小化
プロの救助者として、以下の「質の高いCPR」を徹底します。
「死戦期呼吸」を見逃さない:
心停止直後に見られる、あえぐような呼吸を「呼吸あり」と誤認して蘇生を遅らせないよう注意が必要です。
リズムチェック・脈拍確認は迅速に:
AEDの解析中や交代時の中断は10秒以内を目指します。
呼気二酸化炭素モニター(カプノメータ)の活用:
CPR中にパルスオキシメータは使えませんが、カプノメータは有効です。もし数値が急上昇(35〜40 mmHg程度へ)すれば、自己心拍再開(ROSC)の兆候として信頼性の高い指標となります。
まとめ:
「脈拍確認は10秒以内、頸動脈で。迷ったらすぐ押す。ショック後もすぐ押す」というリズムを徹底しましょう。
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