2026年1月4日日曜日

第48回B問題 第2問 解剖学における腹膜後器官(後腹膜臓器)と腹腔内臓器の区別を問う問題

  第48回救急救命士国家試験B問題はこちら

2 腹腔内に位置する臓器はどれか。1つ選べ。

1 胆囊

2 膵臓

3 副腎

4 腎臟

5 膀胱


解答 1


【AIによる解説】


第2問は、解剖学における腹膜後器官(後腹膜臓器)と腹腔内臓器の区別を問う問題です。救急現場での外傷評価やエコー検査(FAST)の理解に直結する非常に重要な知識です。


解説:腹腔内臓器と腹膜後器官

正解は1(胆嚢)です。

腹部の臓器は、腹膜という袋に包まれて「腹腔」の中に浮いているものと、腹膜よりも背中側(後ろ側)に固定されているものに分けられます。

  • 1 胆嚢(たんのう):

    胆嚢は肝臓の下面に付着しており、肝臓とともに腹膜に覆われています。そのため、腹腔内臓器に分類されます。


他の選択肢の分析(すべて腹膜後器官)

選択肢2〜5はすべて腹膜後器官(後腹膜臓器)です。これらは腹膜の袋の外側、つまり背骨に近い側に位置しています。

  • 2 膵臓: 頭部から体部にかけて後腹膜に固定されています(尾部のみ脾臓に接して腹腔内に近い位置にあります)。

  • 3 副腎: 腎臓の上に位置し、後腹膜にあります。

  • 4 腎臓: 背側の筋肉に接しており、後腹膜の代表的な臓器です。

  • 5 膀胱: 腹膜よりも下側(腹膜下器官)に位置し、広い意味で後腹膜側に分類されます。

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覚え方のコツ:腹膜後器官のゴロ合わせ

試験対策として、腹膜後器官(後ろにある臓器)をまとめて覚えるのが効率的です。

「五二(後二)の、十二指腸で、吸(膵)副(副)腎、尿管、上(上行結腸)下(下行結腸)の、直(直腸)後」

  • 五二(後二): 腹膜臓器、(腎臓)

  • 十二指腸(下行部・水平部)

  • 吸(膵): 膵臓

  • 副(副): 副腎

  • 尿管

  • 上(上行結腸)・下(下行結腸)

  • 直(直腸)


救急救命士としての臨床的視点:腹部外傷の評価

この知識は、救急現場や病院での処置において以下のように役立ちます。

  1. 出血の広がり(FAST):

    腹部超音波検査(FAST)で見ているのは、主に「腹腔内」の出血です。腎臓や膵臓などの腹膜後器官が損傷して出血しても、腹腔内に血が溜まらないため、エコーで発見しにくいという特徴があります(後腹膜血腫)。

  2. 背部痛の解釈:

    傷病者が「背中が痛い」と訴える場合、腹膜後器官である腎臓(結石や炎症)や膵臓(膵炎)、あるいは腹部大動脈などの異常を疑うヒントになります。

「胆嚢は肝臓とセットで前側(腹腔内)」と覚えておくと、消去法でも解きやすくなります。

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プロフィール

  某政令指定都市 指導救命士 指導係長を経て救命士王となる。