27 Ⅲ度熱傷で特徵的なのはどれか。1つ選べ。
1 疼痛
2 発赤
3 水疱形成
4 表皮剥離
5 伸展性消失
解答 5
【AIによる解説】
第27問は、熱傷(やけど)の深さの分類に関する問題です。熱傷はその深さによってⅠ度、Ⅱ度、Ⅲ度に分けられますが、その違いを正しく見極めることは、重症度判定と搬送先選定において非常に重要です。
解説:熱傷の深度分類
正解は5(伸展性消失)です。
5 伸展性消失:
Ⅲ度熱傷は、皮膚の全層(表皮・真皮)だけでなく、皮下組織までダメージが及んだ状態です。
皮膚のタンパク質が凝固して、硬く乾いた「焼痂(しょうか)」と呼ばれる状態になります。皮膚の弾力性が完全に失われるため、指で押しても形が変わらなかったり、引っ張っても伸びなかったりする「伸展性消失」が特徴です。
他の選択肢の分析(主にⅠ度・Ⅱ度の特徴)
1 疼痛:
意外かもしれませんが、Ⅲ度熱傷では痛みを感じません。 神経末梢まで焼き切れてしまっているためです。強い痛み(劇痛)を伴うのは、神経が露出するⅡ度熱傷(特に浅在性)の特徴です。
2 発赤:
皮膚が赤くなるのは、表皮のみが損傷したⅠ度熱傷(日焼けなど)の特徴です。
3 水疱(すいほう)形成:
水ぶくれができるのはⅡ度熱傷の最大の特徴です。
4 表皮剥離(ひょうはくり):
皮膚が剥がれる状態はⅡ度熱傷でよく見られます。Ⅲ度熱傷では、剥がれるよりも「革製品のように硬く固着する(白色や黒色に変色する)」という表現が適切です。
救急救命士としての臨床的視点:搬送の判断
現場で熱傷の深さを判断する際は、以下のポイントを確認します。
痛みの有無を確認する:
ひどい見た目なのに「あまり痛くない」と傷病者が言う場合、逆にⅢ度(重症)の可能性が高く、非常に危険です。
色の観察:
赤い = Ⅰ度〜浅在性Ⅱ度
白い、または黒い(炭化) = Ⅲ度
9の法則(Rule of Nines):
深さだけでなく、範囲(面積)も重要です。体表面積の何%が熱傷を負っているかを算出し、成人の場合はⅡ度以上が15%以上、あるいはⅢ度が2%以上あれば、熱傷専門の医療機関への搬送を検討します。
気道熱傷の疑い:
鼻毛が焦げている、煤(すす)が混じった痰が出る、声が枯れている(嗄声)といった場合は、熱を帯びた空気を吸い込んだことによる「気道熱傷」を強く疑い、気道閉塞に備える必要があります。
まとめ:
「Ⅲ度は神経まで死んでいるから痛くないし、革のように硬くなって伸びない(伸展性消失)」と覚えておきましょう。
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