109 図(別冊No.16)に示す損傷形態はどれか。1つ選べ。
1 割創
2 切創
3 刺創
4 挫創
5 裂創
解答 3
【AIによる解説】
第109問は、創傷(きず)の分類に関する問題です。別冊画像に基づき、傷の深さ、形状、原因となった物体からその形態を正しく判別する知識が求められます。
解説:創傷の定義と特徴
正解は3(刺創)です。
3 刺創(しそう):
特徴: ナイフ、釘、針、ドライバーなどの先端が鋭利なものが体に突き刺さって生じる傷です。
外見: 皮膚の表面の傷口(創口)は小さいことが多いですが、体内の深いところまで達している(創道が深い)のが最大の特徴です。
危険性: 表面の出血が少なく見えても、深部にある大きな血管や内臓を損傷している可能性があり、内部で大量出血(内出血)を起こしているリスクがあります。
他の選択肢の分析(創傷の種類と特徴)
画像問題で迷いやすい類似の創傷について整理しておきましょう。
1 割創(かっそう):
斧やナタなど、「重さと鋭利さ」を兼ね備えたもので叩き切られた傷です。切創よりも深く、下の骨まで損傷(骨折)していることが多いです。
2 切創(せっそう):
カミソリやガラスの破片など、鋭利な刃物で引かれるように切られた傷(いわゆる切り傷)です。創縁(傷のふち)が直線的で整っているのが特徴です。
4 挫創(ざそう):
鈍的な力(ハンマーで叩かれる、地面に強く打ち付けるなど)によって、皮膚が押し潰されて裂けた傷です。創縁が不規則で、周囲に皮下出血を伴うことが多いです。
5 裂創(れっそう):
強い力で引き裂かれることで生じる傷です。機械に巻き込まれたり、強い牽引力が加わった際に起こります。
救急救命士としての臨床的視点:刺創の評価
現場で刺創を確認した際、救急救命士は以下の点に留意します。
「氷山の一角」と心得る:
表面の傷が小さくても、刺入物の長さや角度から「どの臓器に達しているか」を推測(受傷機転の評価)します。特に腹部や胸部の刺創は、見た目が落ち着いていても緊急手術が必要な重症事案として扱います。
自己判断で抜かない:
刺さったままの場合は絶対に現場で抜かず、固定して搬送します。
出口の確認:
銃創や、勢いよく刺さった場合には「出口(射出口)」がある場合があります。体の背面なども含め、全身を観察します。
「創口は小さく、創道は深い」という刺創の特性を理解しておくことが、現場での過小評価を防ぐことに繋がります。

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