27 麻痺により閉眼障害を呈する脳神経はどれか。1つ選べ。
1 視神経
2 動眼神経
3 滑車神経
4 三叉神経
5 顔面神経
解答 3 11版P.74
【オリジナル解説】
正解は 5 顔面神経 です。
救急現場での脳神経評価(麻痺の有無)において、「目が閉じられない(閉眼障害)」か「目が開けられない(眼瞼下垂)」かを見極めることは、損傷部位を特定する重要な手がかりになります。
各選択肢の解説
1 視神経(第II脳神経)
視覚(見る機能)を司ります。麻痺すると視力障害や視野欠損が起こりますが、まぶたの動きには関与しません。
2 動眼神経(第III脳神経)
眼球運動のほか、上眼瞼挙筋(まぶたを上げる筋肉)を支配しています。麻痺するとまぶたが垂れ下がる**「眼瞼下垂(がんけんかすい)」**が起こります。
3 滑車神経(第IV脳神経)
眼球を下内側に向ける運動を司ります。麻痺すると複視(二重に見える)が起こります。
4 三叉神経(第V脳神経)
顔面の感覚と、咀嚼筋(噛む筋肉)を支配します。角膜反射の「入力(感知)」は担当しますが、まぶたを閉じる「出力(運動)」は担当しません。
5 顔面神経(第VII脳神経):正解
表情筋を支配しており、目を閉じる筋肉である**眼輪筋(がんりんきん)**を動かします。麻痺すると目が閉じられなくなる「閉眼障害」が生じ、これを「兎眼(とがん)」と呼びます。
救命士試験のポイント:閉眼 vs 開眼
まぶたのトラブルは、以下の対比で覚えるのが鉄則です。
| 神経 | 支配する筋肉 | 麻痺による症状 |
| 動眼神経 | 上眼瞼挙筋(上げる) | 眼瞼下垂(開けられない) |
| 顔面神経 | 眼輪筋(閉じる) | 閉眼障害(閉じられない) |
現場で顔面麻痺を疑う際は、「強く目を閉じてください」と指示し、麻痺側で白目が見えてしまう(ベル現象)かを確認します。脳卒中疑いの症例判断に直結する知識ですね。
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